エンターテイメント関連 米国株 通信セクター

世界トップの有線通信企業、コムキャストの株価予想!CMCSAの銘柄分析


(出典:NBC

さて、前回に引き続きエンターテイメント関連銘柄を紹介したいと思います。

「エンターテイメント」というのは通信セクターの分類の1つで、要はテーマパークとか、ゲームセンターとか、あとは動画配信等の銘柄です。

テーマパークはコロナで大打撃でしたが、動画配信はゲーム同様、巣籠りで寧ろ需要が増えましたよね。この分類も魅力的な銘柄が見つかりそうです!

今回紹介するのはコムキャスト(NASDAQ: CMCSA)です。

私は知らなかったんですが、TV会社では世界最大の企業になります。

その実力はどんなもんでしょうか、さっそく見てみましょう!

 

コムキャストの企業概要、事業内容


(出典:COMCAST

・1963年創業の老舗企業
・ケーブルテレビが始まり(1,200名の登録者のケーブルシステムを取得した)
・1972年にNASDAQに上場
・1977年に当時初の有料ケーブルテレビをサービス開始
・2002年に高速インターネットサービスを開始
・2022年現在、インターネット(携帯電話含む)、ケーブルTV、メディア等の事業を展開

コムキャストはメディア(TV放送)のイメージが強かったですが、売上の大半はケーブル通信です。なので通信会社(日本で言うNTT)だと理解して問題無いでしょう。

 

有線通信業界の外部環境(外部環境)

インターネット通信の需要は日々強まるばかりで、成長する機会が多く外部環境は概ね良いでしょう。

 

有線通信の需要(市場)


(出典:statista

アメリカの光ケーブルの市場は上記の通り年々成長を続けており、毎年4.9%の成長を続けると予想されています。

上記の成長率ですが、物価上昇を差し引くと市場規模は微増ということです。

移民等による人口増加、光ケーブルの契約者数増とは言え、アメリカは先進国でかなりの家庭に既にインターネットがあるので、上記の成長率は妥当な水準でしょう。

 

有線通信業界の構造(業界構造)

有線通信業界の構造は上記の通り、同業他社のプロバイダーが複数社あり、1つの地域でも複数のプロバイダーが競合していることがあるので、競争は中程度でしょう。

有線通信業界は先に特定のエリアにケーブルを通したものの勝ちです。なので、設備を多く持つものが圧倒的に強いという性質があります。

 

競合の強さと市場シェア(競合)


(出典:CableLabs

少し古いデータで申し訳ないですが、上記は有線通信の市場シェアです。

シェアトップはコムキャスト、2番目にチャーター、3番目がCoxです。

シェアを独占している訳では無いですが、国土が広いアメリカで上記シェアはかなり高いですし、ケーブルを直ぐに敷設できないことから上記のシェアが急にひっくり返る可能性は低いので、業界内でコムキャストの力はかなり強いと言えます。

 

経営資源の強さ(経営資源)


(出典:VOICE

人的資本:16万人を超える従業員を雇用し、圧倒的なマンパワーを誇る
物的資本:全米に広がる有線通信ネットワーク、放送局、映画作品、ユニバーサルスタジオ
財務資本:世界トップ10に入る圧倒的多額の資産
組織資本:Xfinity、NBCUniversal、Skyという主力の3子会社を傘下に置く

通信インフラ会社で世界トップクラスのコムキャストは、上記の通り巨大な経営資源を有しており、正面から戦えばコムキャストに勝てる競合はいないでしょう。

 

適切な経営戦略(経営戦略)


(出典:BROADBANDNOW

コムキャストの戦略は圧倒的なエリアの広さと支配力です。

上記の通り、コムキャストのインターネット対応エリアは全米主要地域に渡ります。

全てのエリアで通信ケーブルを提供して顧客を押さえた上で、同じ顧客にスマホやケーブルTV、音声回線を提案した上に、広告主に対しては宣伝広告費迄得て、あらゆる方法で収益化を行えるのがコムキャストの強みです。

 

コムキャストの決算内容


(出典:2020年決算書

コムキャストの2020年決算内容を一言で表すと

「コロナの影響でテーマパークの利用が減ったりして運動量減少(減収)、運動成績は前年の記録を更新出来ず(減益)。血液を生み出す力(営業キャッシュフロー)は相変わらず強く、筋トレ(投資キャッシュフロー)をして体がデカくなる!(固定資産増額)

という感じで、2019年より悪化はしていますが優良企業の決算内容で良い内容だと思います。

 

コムキャストの利幅は大きいか?(収益性)


(出典:macrotrends

上記はコムキャスト(オレンジ点線)のROE(一番上)、ROA(真ん中)、売上高営業利益率(一番下)です。

何れも収益力を示すもので、コムキャストは競合他社と比較するとまずまずの水準です。

売上高営業利益率が2020年に入って少し落ちており、やはりテーマパークの収入減少が響いているようです。


(参照:yahoo!finance

上記は有線通信企業各社の売上高営業利益率の予想(2023年)です。
(ATUSだけ2023年のデータが無いので、2022年の予想値を採用)

コムキャストの利益率予想値は競合と比較するとまずまず、真ん中くらいの水準です。

コロナで利益率が低下した後、今後は利益率が改善していく予想ですが、回復度合いが競合他社よりも遅いんでしょう。テーマパークに顧客が直ぐに戻らないことを考えれば、コムキャストの利益率の回復が遅いのも納得できます。

上記を纏めますと、コムキャストの収益性は平均レベルと言えます。

 

コムキャストは効率的にお金を回しているか?(効率性)


(出典:csi market

上記はコムキャストの総資産回転率です。

数値が高いほど、小さい資産で効率的に売上を上げていることが分かりますが、コムキャストの回転率は0.38~0.42くらいでした。

メディア・TV放送業界の総資産回転率の平均は0.36~0.42(参考:csi market)なので、コムキャストは平均くらいですね。

売上の改善と供に回転率も上がっています。コムキャストが本調子なら、回転率は業界平均より高そうです。

上記より、コムキャストの効率性は平均レベルと言えます

 

コムキャストは今後大きくなるか?(成長性)


(出典:macrotrends

上記はコムキャストの売上(3つのグラフの真ん中)です。

今までは売上が右肩上がりで増加しており、コロナでも殆どへこんでいません。

直近で売上が伸びているのは主力の有線通信部門です。インターネット契約者は2020年でも増加を続けており、コムキャストの売上増加を支えています。


(参照:yahoo!finance

上記は有線通信企業各社の売上高成長率の予想(2023年)です。
(ATUSだけデータが無かったので、2022年の予想値を採用)

コムキャストの成長率は約2%、競合他社と比較して真ん中くらいです。

コムキャストの成長率は、米国の物価上昇を考慮すると実質の成長率はほぼ0、横ばいということになります。

ほぼ成長無しと考えると寂しいですが、そもそも競合他社の成長率も似たようなものです。米国は爆発的な人口増加は無いですし、既にインターネットが引いてある家庭が多いので、横ばいはこの業界なら当たり前と言えます。

上記を纏めると、コムキャストの成長率は平均的と言えます。

 

コムキャストは倒産しないか?(安全性)


(出典:macrotrends

上記はコムキャスト(オレンジ点線)の流動比率(上)、DEレシオ(下)です。

何れも安全性を示す指標で、流動比率は目安である1を超えており、DEレシオは1.5~2.5以下が良いとされているので、コムキャストは問題無さそうです。


(出典:2020年決算書

上記は既にお見せしたコムキャストのキャッシュフロー計算書ですが、2020年度は営業キャッシュフローが投資キャッシュフローのマイナスより大きく、資金繰りはパーフェクトです。

上記を纏めると、コムキャストの安全性は非常に高いと言えます。

 

コムキャストは割安か?(割安度)

コムキャストが割安かどうかを判断する為に、企業価値について相対評価、絶対評価(バリュエーション)を行ってみましょう。

 

コムキャストの相対価値評価

先ずはさくっと簡単に割安度が評価できる、相対評価を行っていきます。

 

株価チャート


(出典:yahoo!finance

上記はコムキャスト(赤線)と競合4社、S&P 500の株価チャート(5年間)です。

コムキャストのリターンは5年で31.28%、5社のなかでは真ん中くらいで、可もなく不可もなくという成績です。

 

配当利回り


(出典:yahoo!finance

上記は有線通信各社の予想配当利回りです。

コムキャストは一応配当を出していますが、ベライゾンやAT&Tといった高配当株と比べると配当利回りは劣ります。

 

EV/EBITDA倍率


(参照:yahoo!finance

上記は有線通信企業各社のEV/EBITDAです。

この評価尺度は、企業価値(EV)に対して、利息・税金・減価償却支払い前利益(EBITDA)がどれくらい大きいかを示す指標です。

コムキャスト以外の4社のEV/EBITDAは平均7.955です。それに対してコムキャストのEV/EBITDAは8.37なので、コムキャストの株価(時価総額)はだいたい適正価格だと分かります。

因みに、上記から理論的な企業価値を求めると275.40Bとなり、現在の企業価値311.17Bは理論値と殆ど同じになります。

株価に例えると、現在(2022年2月11日)の株価は48.92ドルですが、理論的な株価は43.29ドルになります。

 

コムキャストの絶対価値評価

絶対価値評価によるコムキャストの理論株価は上記の通りで、2022年2月11日現在の株価は48.92ドルと理論株価の半分以下で、割安の状態だと言えます。

理論株価をDCF(ディスカウントキャッシュフロー)法で計算した際の条件は下記の通りです。

・今後10年分のフリーキャッシュフローは、過去5年分(参照:reuers)から予想
・リスクフリーレート(リスク0の投資先の利回り)は米国10年国債の利回り(参照:marketwatch
・ベータ(個別の株価変動リスク)はコムキャストとS&P 500の株価から算出(参照:yahoo!finance
・マーケットリスクプライム(投資家が株式に期待するリターン)はS&P 500の過去10年のリターンの平均値(参照:macrotrends
・有利子負債資本コスト(企業が借りている借金の金利)やD/Eレシオ(負債と資本金の比率)は最新の決算書を参照
・永久成長率は米国の物価上昇率を参照(参照:statista
・必要手許現預金は月商3か月分
・保有しているその他流動資産、その他固定資産等は余剰投資資産と想定

 

結局コムキャストは割安か、今後株価は上がるのか?

結論、コムキャストの株価は適正な水準に落ち着いていると言えます。

理由は下記の通りです。

・DCF法では割安となっているが、将来予想通りにキャッシュフローが大きくなる保証は無い
・コムキャストは銀行からの借入がそこそこ大きい。現在は利息が低いが、今後米国で利上げが計画されており、資金調達コストが高くなる。すると将来生み出すキャッシュの現在価値が下がるので、DCF法で算出した理論株価も低くなる傾向にある
・コムキャストは超大型株で機関投資家の保有率が高いので、割安ならその情報が株価に織り込まれる(株価が上がる)可能性が高い。

今後の株価動向ですが、業績に連動して年5~6%くらいのペースで安定的に株価が上昇するでしょう。

理由は

①今まで株価と連動して安定的に株価が上昇していた
②コムキャストはS&P 500(米国トップ500社)で、インデックス投資等、積み立て投資の対象になっており、安定的に株券が買われている可能性が高い
③但し日々の売買高が高くトレードの対象になり、直近ではファンドの保有量が減っていたり、短期的な株価変動には注意が必要

だからです。

 

コムキャストの総評

以下は純粋に株式投資判断の為だけに私個人が独断で行った銘柄評価であり、特定の企業や従業員、株主を応援したり、逆に攻撃する意図もありません。下記に対して非難や誹謗中傷、嫌がらせは止めて下さい。

さて、しーおががの銘柄評価基準に照らし合わせた、コムキャストの総合評価は上記の通りで、個人的な投資判断は「中立」です。

世界トップのインターネットプロバイダーであることは間違いないのですが、財務内容はザ・平均と言う感じで、典型的な安定的な通信インフラ企業という内容です。

別に悪く言うつもりは無く、とりあえず安定的な株に投資したいならコムキャストは投資対象になりそうです。只、株価上昇があまり見込めないので、長期保有が主目的ならベライゾンやAT&T等の高配当株の方が良いかもしれません。

以上、「世界トップの有線通信企業、コムキャストの株価予想!CMCSAの銘柄分析」でした。

 

コムキャストに投資するなら、この機会にDMM株を開設するのもアリだと思います。

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