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株価下落で今がフェデックスの株を買うチャンス!?FDXの銘柄分析


(出典:FedEx

先日、どのサイトか忘れてしまいましたが、今後の業績に暗雲が立ち込めたとあってフェデックス(NYSE: FDX)の株価が下がっているというニュースを見ました。

私にとって馴染みのある企業で、投資したいとずっと注目していた銘柄だったので、株価が落ちたのはチャンスだと思い、今回詳しく銘柄分析してみました。私と同じようにフェデックスに投資したい方は是非下記を参考にして下さい。

ではさっそくいってみましょう!  

 

フェデックスの企業概要、事業内容(単純事業)


(出典:CNN Money

フェデックスは国際宅急便サービスを行っている企業です。海外からの宅急便、郵便は高い確率でフェデックスが行っています。

フェデックスは1971年にFrederick Smith氏が創業した老舗企業で、ニューヨーク証券取引所に上場したのは1978年です。S&P 500という厳選されたアメリカ大企業の一つです。

フェデックスは国際宅急便、運送業以外は行っていません。投資家にとって事業複雑化、多角化によるリスクが少ない銘柄だと言えます。

 

国際宅急便の需要(社会需要)


(出典:Statista

上記は国際宅急便の市場規模です。2009年から加速度的に市場規模が増加しています。

やはりeコマースの普及が、国際宅急便の成長に大きな影響を及ぼしているのでしょう。国内には無い、海外の企業のDtoCが台頭することも予想されるので、今後も需要が増えると予想できます。

 

国際宅急便の業界構造(競争要因)

国際宅急便業界について5フォース分析をしてみましょう。


(出典:ビジネス+IT

先ず直接の競合は他のクーリエでしょう。上記は国際クーリエのトップ企業の売上ランキングです。1位のDHL、2位のUPS、3位のフェデックスで市場の大半を占めています。上位3社での競争は激しいですが、何十社、何百社という競合と争う他の業界よりはマシな状況でしょう。

顧客との力関係ですが、利用者にとってみればどの会社が荷物を運んでも一緒なので、送料だけを比較してクーリエを選びますので、フェデックスが明らかに他社よりも高ければ、顧客は簡単に他社に流れてしまいます。

仕入先との力関係ですが、フェデックスは自社で航空機を所有しているほか、トラック等の陸送輸送機を保有しています。ガソリン等の燃料も大量に消費していますね。運送業は、他の業界に比べてこれらの機械や燃料の購買力が強いので、納めるメーカーにとっては非常に重要な顧客な筈です。フェデックスの交渉力は強い筈です。

代替品の脅威ですが、先ず自分でモノを運ぶ、つまりスーツケースに海外の現地で買ったものを詰めるケースがありますが、特にコロナ禍では現実的ではありませんし、そう頻繁に海外に行くことは出来ません。運送業はローテクですが、今のところそれに替わる方法は他にあまり無さそうです。

新規参入者について、良さそうなデータを見つけることが出来なかったのですが、海外から商品を取り寄せたりすると、たまに聞いたことのないクーリエが輸送を担当することがあります。各国で第二、第三勢力が出てきているかもしれませんが、結局既述のトップ3を脅かすまでにはならないです。

上記を纏めると、国際宅急便は他の業界よりは競争が激しく無さそうです。ニーズが増えていますが「商品には高いお金を払っても仕方ないが、送料はなるべく抑えたい」というイメージが強く、サービスの料金を上げにくいですし、競合他社との差別化も難しい業界です。従って、如何にコストダウンをするかが重要な業界でしょう。規模の経済が効いてくるので、流通網が広い企業ほど優位性が高いと言えます。

 

フェデックスは顧客を独占しているか(独占力)

既述の通り、サービスの差別化が難しいので、全ての顧客を独占するのはほぼ不可能でしょう。

一方で、フェデックスは世界トップ3を誇り、既に一定の市場規模は確保しています。今後需要が増えれば、自然に売上も増えそうです。

 

フェデックスに似た事業を他社が始めるか(参入障壁)


(出典:Gazette-Mail

一般論として国際宅急便は膨大な数のドライバーやカスタマーサービス、航空機等の機器、配送センター等の設備、運送事業の許可等が必要で参入障壁は高いです。

一方、言い方は悪いですが、ある場所から別の場所へ荷物を運ぶだけの単純なサービスなので、どんな会社にも真似は出来ます。但し既述の通り、後発で物流網を広げるのがツライ業界なので、よほど「国際宅急便は今後成長しまくるし儲かる!」ということで無い限り、似た事業を他社が新たに始めることは少ないでしょう。

 

フェデックスの株価と業績に不一致があるか(株価)


 (出典:macrotrends

上記のグラフは、一番上から株価、EPS(一株当たり利益。これを業績と考えて頂いて問題無いです)、PER(株価収益率。これが高ければ割高、低ければ割安と分かる指標)の順に並んでいます。 直近で業績はむしろ良い方ですが、株価が少し落ちてお買い得感があります。株価が落ちた原因は、労力不足やコスト増加に伴う今後の収益力低下懸念ということです。実際に起きてもいないことを気にしても仕方がありません、フェデックスの潜在力を評価して長期投資したい方にとっては、今は絶好の買いのチャンスでしょう。

 

フェデックスは割安か(割安度)


(参照:Yahoo!ファイナンス

上記はフェデックスの各株価指標ですが、割安かどうかを示す指標であるPER(株価収益率)は業界平均より上、PBR(株価純資産倍率)は業界平均より低いです(参照:gurufocus)。

株価は業績に連動することが多いので、この場合はPBRよりPERを重視して、フェデックスは割安だと言えます。  

但し、フェデックスを含む「輸送」は相対的にPERが低い業界です。フェデックスが飛び抜けて割安では無いので、「フェデックスのPERって低いんだ、やったー!」と手放しで喜ぶのは少し軽率です。

 

フェデックスは配当を出しているか(配当)


(出典:macrotrends

上記は上から順に株価、配当金、配当利回りです。2003年から増配を続けており、今日の配当は1%強です。高配当では無いですが、増配するだけの余裕があるのは素晴らしいと思います。

 

フェデックスの決算内容

フェデックスの決算内容(2021年年次報告書)を一言で表すと、「eコマース需要で運動量(売上)が大きくなり、体の動きに無駄(人件費等の費用)が多かったけど、運動成績(純利益)は昨年度の記録を更新。利益を確り蓄積して筋肉や骨(資本金)が太くなって、体脂肪率(自己資本比率)も大きく改善!」という感じです。  

 

ポイント1


 (出典:2021年年次報告書

損益計算書で注目したいのは営業経費です。2020年はコロナによるeコマース需要が大きく増加して、米国内の宅急便等の売上が伸びました。営業利益が前年比で大きく増加していますが、営業経費もかなり大きく、売上高営業利益率は僅か6%です。競合との価格差が目立つので思ったほど送料が上げられず、一方で人件費を中心とする各種費用が嵩むビジネスであることが良く分かります。前年比で利益率が改善していますが、固定費である筈の人件費がそこまで小さくなっていません。コロナ禍において輸送ネットワークの各所労働力を酷使した為、賃金が増加した他、追加の人員も必要になったということでした。

コロナ後は上記状況が変わる筈ですが、一方で需要が増えたにも関わらずあまり収益性が上がらないことは、フェデックスに限らず運送業界の課題と言えます。今後フェデックスの収益性が悪化するようであれば注意が必要です。

 

ポイント2

 
(出典:2021年年次報告書

賃借対照表では純資産に注目です。今期の利益が確り蓄積されて利益余剰金が増えています。資産総額が大きくなって、企業スケールが大きくなっていますね。当然負債も増えていますが、自己資本比率は改善傾向で良いと思います。

 

ポイント3


(出典:2021年年次報告書

キャッシュフロー計算書は財務キャッシュフローに注目です。

2020年度は営業キャッシュフローが大きなプラス、投資キャッシュフローがマイナス、財務キャッシュフローが小さなマイナスでした

財務キャッシュフローの内容を見ると、債務返済に多額のキャッシュを使っています。

賃借対照表で説明していませんでしたが、フェデックスの負債はまあまあ大きく、自己資本比率も少し低い状況でした。なので今年度は積極的に借入金を返済して、負債を小さくしています。改善してはいますが未だ自己資本比率が低いので、2021年度の営業キャッシュフロー次第ですが、今後も債務を返済して負債を小さくするのを続ける筈です。

纏めますと、2020年度の時点ではキャッシュフローに無理は無く、債務を返済しており良い内容です。

 

フェデックスは今後大きくなるか?(成長性)

ではフェデックスの成長性を評価していきましょう。

既述の通り、2020年は増収増益の好決算でした。 最新決算(2022年1Q)では前期比で増収減益、EPSが4.37ドルとなりました。労働力が制限されて物流網の効率性が下がったほか、賃金増加、輸送委託費用等、各種費用が増加して利益率が下がったということです。この最新決算の内容を受けて、フェデックスの株価は大きく下落しました。


(出典:reuters

上記業績予想の通り、2021年は増収増益の予想です。フェデックスは6月決算なので、今期は始まったばかりですが、現時点では上記業績予想を達成できる見通しです。

上記を纏めると、安定性が欠けますが基本的には増収増益を続けており、フェデックスの成長性は悪くないと言えます。  

 

フェデックスは儲かっているか?(収益性)

フェデックスの収益性をチェックしていきましょう。

利益がどれくらい高いのかが分かる指標、売上高純利益率は6%で、だいたい業界平均と同じくらいです(参照:csi market)。

資産をどれくらい効率的に使えたかという指標、ROA(総資産利益率)=6%で、これも業界平均レベルです(参照:csi market)。

ROAと似た指標の、ROE(自己資本利益率)=21%で、これも業界平均レベルです。

上記より、フェデックスの収益性は平均並です。

 

フェデックスは倒産しないか?(安全性)

最後にフェデックスの安全性をチェックしましょう。

短期的な資金繰りの安全性を示す流動比率は150%で、基準となる100%を上回っているので問題無いです。

自己資本比率は29%と、下限の30%を僅かに下回っています。

キャッシュフローについては既述の通り、営業キャッシュフローの大きなプラスで、投資キャッシュフローや財務キャッシュフローのマイナスをカバーしており、完璧な資金繰りです。

上記を纏めると、フェデックスの安全性は並程度と言えます。  

 

フェデックスの総評

以下は私個人が行った銘柄評価で、特定の企業や従業員、株主を攻撃する目的はありません。又、各銘柄について絶対的に正しい評価を議論するものでも無い為、私個人の銘柄評価に対する非難や誹謗中傷、嫌がらせはお止め下さい。

さて、しーおががの銘柄評価基準に照らし合わせた、フェデックスの総合評価は79点です。

国際クーリエで絶対的なポジションを確立しているフェデックスは、今後も増加が予想されるeコマース需要の恩恵を預かることが約束されています。一方、運送業は資本集約的なビジネスで費用が非常に大きく、賃金の上昇や燃料費の高騰等、更に利益が圧縮されることが予想されるツライ業界です。

フェデックスに投資するかどうか、「投資しない」というのが私個人の判断です。財務諸表を読んでどう捉えるかは人それぞれですが、運送業界は収益性を上げていくのが難しい業界、少なくともフェデックスの収益は圧迫されていてツライ、と私は感じました。

以上、「株価下落で今がフェデックスの株を買うチャンス!?FDXの銘柄分析」でした。

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