工業セクター 米国株

ハネウェル・インターナショナル(Honeywell International)の決算情報


(出典:AARP)

前回に続き、マスクや防護具関連の銘柄を見ていきます。

今回はハネウェル(NASDAQ: HON)を紹介します。日本での知名度はイマイチかもしれませんが、ダウ工業平均にも選ばれるほど、アメリカを代表する企業なので、確り調べていきます!

 

ハネウェルの事業内容

ハネウェルの事業領域は非常に広く、航空部門では補助動力装置、建築部門ではソフトウェア、先端材料部門、安全・生産部門では保護具を取り扱っています。

ハネウェルは複数の企業が合併したコングロマリットなので、上記のように事業が各部門でバラバラなんですね。公式HPによると、ハネウェルの合併・買収の歴史は1927年から始まり、1985年の合併で航空、自動車、材料関連の事業が加わり、2005年にUniversal Oil Products(ハネウェルの石油子会社)、2008年にMetrologic Instruments(レーザースキャナー)を買収と、どんどん事業を増やしていき、今日の状態に至ったわけです。

従って、このブログ記事では防護具に焦点を絞っていますが、ハネウェルにとって防護具は一つの事業に過ぎないことを考慮下さい。

 

ハネウェルの競合

businesswireには、防護具の世界トップメーカーは9社で、別の記事で既に紹介した3Mが競合になります。

【関連情報】3M(スリーエム)の決算情報(ポイントを絞って分かりやすく解説)

+MASS DEVICEに紹介されているように、ハネウェルと3Mはマスクの製造を代表する企業であり、業界における存在感の大きさが分かります。

 

防護具の市場規模


(出典:Fortune Business Insights)

上記はアメリカにおける防護具の市場規模です(将来予想も含みます)。

2020年はコロナの影響で手袋等の防護具の需要が激増しています。

コロナ後、医療機関における防護具の需要は落ち着きますが、感染症対策を止めて良いわけでは無いので、今後も一定の需要が期待できます。

 

ハネウェルの株価


(出典:YAHOO!ファイナンス)

ハネウェルの株価は、2020年のコロナショック迄は緩やかな上昇傾向、2020年に一度暴落した後に大きく株価が上昇しています。ここ5年では現在が最高値なので、チャートだけ見れば割高と言えます。

 

ハネウェルの株価指標


(出典:YAHOO!ファイナンス)

ハネウェルの各株価指標ですが、まずPER(株価収益率)を見てみましょう。gurufocusによると、ハネウェルを含むIndustrialsセクターのPERは32.20なので、これと比較するとハネウェルはほぼ平均的ということになります。只、アメリカ市場の歴史を見ても、現在のS&P 500のPERは非常に高い水準です(参照:macrotrends)。つまり、「ハネウェルのPERが平均的なら買ってもいっか!」と判断するのは危険です。

次にPBR(純資産倍率)ですが、IndustrialsセクターのPBRは5.14なので、これと比較するとハネウェルのPBRは高いです。

上記より、ハネウェルの株価は少し割高と言えます。

 

ハネウェルの配当金


(出典:Nasdaq

ハネウェルは配当を行っており、上記の通りここ最近では増配傾向です。2021年5月の配当金は0.93ドル(年間3.72ドル)、配当利回りは1.73%です。

株主に確り還元しており、増配できるだけお金に余裕があると言えます。

 

ハネウェルの業績(損益計算書)


(出典:ハネウェルの年次報告書

2020年は減収減益となりました。コロナによる影響で売上が減少した他、石油・ガス産業の変動を受けたということです。マスク等の保護具、倉庫自動化需要、防衛・航空の売上が強く、売上の減少を一部カバーしたということです。

因みに、ハネウェルの利益率は14.9%で、CSI Marketによると医療機器・部材メーカーの平均は8~9%なので、これと比較するとハネウェルの利益率は高いと言えます。

最新の業績について、2021年1Q四半期報告によると、売上は前期比1.6%増の64億ドル、純利益は10%減の14億ドルでした。純利益の減少は企業再編成のコストや、各部門での利益の減少、法人税の増加によるものとのことです。

上記を纏めると、コロナの影響で打撃を受けており、直近でもまだ回復が見えておらず、やや業績が悪化していると言えます。

 

ハネウェルの財務状況


(出典:ハネウェルの年次報告書

ハネウェルの財務状況は、取引量が減っていますが、資産は少し増えています。借入で現金やその他の資産が増えた為です。

流動資産÷流動負債=流動比率は146%で、100%を超えており支払い能力は問題ありません。

自己資本比率は27%と、理想の40~50%よりは低いですが、直ちに倒産という水準ではありません。

上記より、財務状況はずば抜けて良いと言えませんが、今のところ支払いは問題無さそうです。

 

ハネウェルの資金繰り(キャッシュフロー計算書)


(出典:ハネウェルの年次報告書

ハネウェルのキャッシュフローは、営業キャッシュフローがプラス、投資キャッシュフローがマイナス、財務キャッシュフローがマイナスです。

営業キャッシュフローは前期比で減っていますが、既述の通りコロナで売上が落ちています。

投資キャッシュフローのマイナスは、デリバティブ取引の決済や、企業買収です。

財務キャッシュフローが前期比で大きく減少していますが、長期借入で資金を調達した為です。

上記より、借入が増えているものの、手元のキャッシュが増えており、資金繰りは今のところ問題無さそうです。

 

ハネウェルの業績予想

公式HPのプレスリリースによると、1Qの時点で2021年の業績予想を上方修正し、売上は前期比3~5%増加、一株当たり利益は7.75~8ドルとなっています。

1Q時点では純利益が前期比で減っているものの、強気の業績予想を示しています。

 

ハネウェルの総評

ハネウェルの個人的な総合評価は60点です。

今回は保護具だけに注目しましたが、ハネウェルの事業領域があまりにも広すぎるので、夫々の事業が今までどのような業績だったのか、今後その業界はどうなるのか、分析が大変です。コロナの影響を受けて現時点では苦戦していますが、事業が多岐に渡るので今後の予想が難しいです。株価もハネウェルの実力に対しては割高な印象ですね。

ハネウェルに投資すべきかどうか、業績予想が難しいので「買わない」というのが私個人の判断です。

以上、ハネウェルの決算情報でした。

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