先日別の記事で、株には様々な種類、セクターがあり、夫々リスクも投資方法も違うことを紹介させて頂きました。
そこで今回は公益株の選び方について説明させて頂きます。公益株は電気や水道等の生活インフラですが、毎度おなじみ、伝説のファンド・マネージャー、ピーター・リンチ氏曰く、他のセクターの株とは選び方が違うということです。
ではさっそくいってみましょう!
目次
配当利回りが公益株の最大の魅力
さっそくピーター・リンチ氏の著書から一文を紹介しましょう。
配当利回りが公益株の最大の魅力になっている。定期的な収入を得たい投資家にとっては、長期的には銀行のCDよりも公益株を買ったほうがお得である。CDでは一定の利息が得られて元本も帰ってくるが、公益株では配当が毎年増えていく公算が大きく、株価も取得時のそれより高くなる可能性があるからだ。
(出典:ピーター・リンチの株の法則)
CDは預金のことですね。
いきなり大事なポイントが出てきました、配当金です。公益株には通常の成長株のような爆発力は無いですが、ずーっと業績が一定な安定力があります。株価が大きく伸びない分、別の株主貢献が求められたのでしょうか、とにかく、公益株は配当重視ということです。
配当が期待できる公益株の選び方
配当が期待できる公益株とは、つまり下記条件を満たしていることです。
①高配当である
②株価が安定している
③業績が安定している
④増配傾向である
見過ごしがちですが、特に重要なのは②と③です。
株価が落ちてしまったら値下がりで損失が発生してしまい、せっかく配当で得たリターンも台無しです。
業績が右肩下がりだと、そのうち配当金を出せなくなってしまうので、成長株のようにドンドン業績が上がる必要は無くても、長期間一定、出来れば少しずつ上がっているのがベストです。
では実際にSBI証券での探し方を見ていきましょう。
SBI証券(PC版)での業種を選ぶ
まずSBI証券(PC版)の「SBI証券 外貨建商品取引サイト」から「米国株スクリーナー」を選びます。
次に「米国株スクリーナーを今すぐ使う!」をクリック
スクリーナーが開いたら、画面左下の「業種選択」をクリックすると、各業種のウインドウが現れるので、「公益事業」をクリックすれば、公益株が一覧に表示されます。
配当が高い順に並べる
第2ステップは「配当が高い順に株を並べる」です。
公益株に対象を絞ったら、今度は下記の通り「実績配当利回り(%)」をクリックします。
各株の配当が表示できたら、次は下記の通り「値上がり率(%)」をクリックします。
すると、一定期間に株価が値上がりした銘柄だけに絞ることが出来ます。下記例では「5年間」で値上がりをした銘柄に絞っていますが、期間は1年でも3年でも構いません(6ヵ月以下だと少し短期になってしまいます)。
最後に、「実績配当利回り」をクリックすれば、配当が高い順に並べることができます。
各企業の業績を調べる
ここからは各銘柄を一つずつチェックしてきます。下記の通り配当が高い上から順に、企業名をクリックして、各銘柄のページを開きましょう。
下記の通り特定の銘柄のページが表示されたら「財務詳細」をクリック。
すると下記の通り業績が表示されるので、「営業利益」をチェックして、毎年大体同じか、増加傾向かをチェックしましょう。下記の例ではやや安定性には欠けますが、ギリギリ合格ラインですかね。
増配傾向かを調べる
最後に増配傾向かを調べましょう。色々なサイトに情報がありますが、私はNasdaqを使うことが多いです。
上記で選んだ企業の配当金をNasdaqで調べた結果が下記です。
(出典:Nasdaq)
2012年からずっと増配傾向なので素晴らしいですね。この企業は最終候補に残る、という具合です。
まとめ
上記はピーターリンチ氏のアドバイスを参考に、実際に公益株の候補を絞る方法でしたが、如何でしたでしょうか。
必ずしもこの方法にガチガチに拘る必要はありません。重要なのは、配当に囚われたあまり、株価が下落して損失を被るリスクを回避することです。特に自分の方法が無ければ、是非上記を参考にしてみて下さい。
もう一つ大事なことは、「増配を続けられるだけ、キャッシュを生み出して配当に回すことが出来るか」です。お金が無いのに増配を続ければ、その企業は立ち行かなくなるし、何れは増配若しくは配当すら止めてしまいます。増配はあくまで結果、事象です。その結果を出し続けるだけの力が企業にあるかを見極めるのが大事ですので、成長株と同様、投資する前には確り調査することをおススメします。
株価が伸びるかどうかは株式市場に依るところが大きいです。一方、配当はその企業の決断によるものなので、値上がり益よりも確実性が高いところが魅力だと思います。是非、素晴らしい高配当株を発掘してみて下さい。
以上、「これで貴方も配当マスター!配当金で確り収益を得る公益株の選び方」でした。
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ピーター・リンチの株の法則---90秒で説明できない会社には手を出すな
株の選び方全般については下記記事で紹介していますのでご参考下さい。
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