米国株

地方銀行の新星!過去最高業績を叩き出したノーウッド・ファイナンシャルの銘柄分析


(出典:Wayne Bank)   

先日、銀行関連のおススメ銘柄でノーウッド・ファイナンシャル(NASDAQ: NWFL)を紹介させて頂きました。

銀行株に株式投資して毎年確実に5%の配当!銀行関連(米国株)のおススメ銘柄3選

地方銀行で超マイナーな小型株なので、たぶん誰も興味無いとは思いますが、私のようにとっても物好きでマイナーも攻めたいという方は、今回のブログ記事を参考にして頂ければ幸いです。

ではさっそくいってみましょう!  

 

ノーウッド・ファイナンシャルの企業概要、事業内容(単純事業)


(出典:Wayne bank

ワイネ銀行の歴史は古く、1871年から銀行業を行っていますが、ホールディングスであるノーウッド・ファイナンシャルの創業は1995年です。

ワイネ銀行のメインエリアはペンシルベニアとニューヨークです。個人、法人向けいずれも取り扱っており、預金はもちろん、投資、不動産関連も行っています。

行っているのは銀行業だけで投資家にとって事業複雑化、多角化によるリスクが少ない銘柄だと言えます。  

 

ローンの需要(社会需要)


 (出典:RSM)

上記は法人向けローン残高です。年々増えており、2020年は特に大きく増加しています。やはりコロナ禍で手元の現金が少なくなったことが原因で、アメリカ政府は救済措置(PPPローンという一定条件を満たせば返済免除になる給付金みたいなローン)を行っていました。

2020年は特需のようなものですが、コロナ後でも銀行に融資を求める企業は一定数ある筈ですので、需要は無くならないと断言できるでしょう。

 

銀行の業界構造(競争要因)

銀行業界について5フォース分析をしてみましょう。 


(出典:BANK BRANCH LOCATOR

先ず直接の競合は他の銀行です。銀行は本当に数が多く、ワイネ銀行本社があるホーンズデール(ペンシルベニアの北東部)は人口4千人強の小さな町ですが、それだけ小さなエリアでもなんと5行も銀行があります。競合が非常に多く競争が激しいです。

顧客との関係性ですが、メガバンクを含めて融資をお願いする先は相当多いので、銀行は魅力的なローンを提案するのに必死な筈です。顧客に対する交渉力は弱いでしょう。

仕入先との力関係について、銀行については法人や個人の預金を仕入先と考えましょう。最近はオンライン処理ができるので、銀行が近くになくても困りませんね。銀行間で金利差もあまりないので、どの銀行に預金するかは大差が無さそうです。一方でメインバンクを変えることはあまり無いので、仕入先に対する交渉力は平均的な業界でしょう。

新規参入について、アメリカでは銀行の数が減っているようです(参照:statista)。オンライン処理ができるようになって、昔ほどは店舗の数が多く無くても問題なくなってきたのでしょう。新規参入は少ないですね。

代替案はフィンテックが思い浮かびますね。国際送金等、銀行が行っていた業務がどんどんフィンテックに取って代わられました。もしかしたら近い将来個人間の融資サービスもそのうち出てきそうです(もう出てるかも?)。それまでは銀行の役目はまだまだ続きそうです。

上記を纏めると、銀行業界の競争はかなり激しいと予想されます。競合との差別化が難しく、住宅や自動車のローン、起業に向けた融資等、新規を如何に取りこぼさずにいけるか、マーケティングやプロモーションチャネル(ネットワーク)が鍵になる業界だと思います。

 

ノーウッド・ファイナンシャルは顧客を独占しているか(独占力)

あくまで予測ですが、この消費者独占力が銀行業界では一番大事です。厳密に言うと、付き合いのある住宅建設会社や不動産会社、ディーラー等、融資が必要になる場とどれだけパートナーシップがあるかが非常に重要になります。

しかし、地域のネットワークの強さはパッと調べるのは難しいです。地元に住んでいても、実際に融資を受ける場面になってみないと分かんないと思います(私も今住んでいる地域でどの銀行が強いのか知りません)。

ノーウッド・ファイナンシャルの消費者独占力は未知数ですね。但し、ここまで業績を伸ばしてきたということは、メガバンクに負けず担当する地域で融資案件を勝ち取ってきた証拠でしょう、ある程度の顧客独占力はあるだろうと予測します。

 

ノーウッド・ファイナンシャルに似た事業を他社が始めるか(参入障壁)


(出典:Wayne Bank

一般論として銀行業はカスタマーサポートの人員や、金融庁からの免許が必要ですが、設備、技術者や技術士等の特殊な人材は必要ないので、参入障壁はそこまで高くないです

他方、特に地方銀行は地域のネットワークや特定の業者とのパートナーシップが非常に大事です。こういうBtoBの関係性は1日や2日で切り崩せるものではありません。地方への進出の参入障壁は高いですし、劇的に市場が成長している業界では無いので、そもそも後から銀行業界に参入してもそこまで旨味が無いと言えます。

 

ノーウッド・ファイナンシャルの株価と業績に不一致があるか(株価)


(出典:Macrotrends

上記のグラフは、一番上から株価、EPS(一株当たり利益。これを業績と考えて頂いて問題無いです)、PER(株価収益率。これが高ければ割高、低ければ割安と分かる指標)の順に並んでいます。

ここ1年間のEPSは史上最高水準ですが、株価は殆ど上がっていません。直近ではPERが下がっており、業績の伸びを株式市場が評価していないということです。業績の割には株価が低いと言えます。

 

ノーウッド・ファイナンシャルは割安か(割安度)


 (参照:reuters

上記はノーウッド・ファイナンシャルの各株価指標ですが、割安度を示す指標であるPER(株価収益率)もPBR(株価純資産倍率)も平均より低いので(参照:gurufocus)、割安だと言えます。

 

ノーウッド・ファイナンシャルは配当を出しているか(配当)


(出典:macrotrends) 

上記は上から順にノーウッド・ファイナンシャルの株価、配当金、配当利回りです。2002年頃からずっと増配を続けています。配当利回りは4%強で、株の値上がり益平均リターンとほぼ同じくらいで非常に魅力的です。  

 

ノーウッド・ファイナンシャルの決算内容

ノーウッド・ファイナンシャルの決算内容(2020年年次報告書)を一言で表すと、「コロナ禍で苦境にあえぐ法人の融資申し込みが増えて、運動成績(純利益)は過去最高!銀行業界特有のトレンドで脂肪(負債)が多すぎのブヨブヨ体型だけど、体脂肪率(自己資本比率)はあまり悪化しないで業界平均をキープという感じです。

 

ポイント1


 (出典:2020年年次報告書

先ず注目すべきは損益計算書の税前利益です。コロナ禍で救済措置も含めて融資申し込みが増えて、2020年は前期比で増収増益となりましたが、売上が23%と大きく伸びた割には、税前利益は9%とあまり伸びていません。コロナの影響で貸倒引当金が増えている他、人件費等も増加した結果だということです。事業を行う経費がどんどん増えてコスト体質になっているわけではなさそうで、そこまで心配する必要は無いでしょう。

 

ポイント2


(出典:2020年年次報告書

賃借対照表では負債合計に着目してください。金利収入の増加に伴い、負債総額が大きく増加しています。顧客に融資を行うのですから、その分の資金を調達しなければいけないですが、資本金には当然手を付けるわけにはいかず、借入(銀行の場合は預金等)が増えることになります。

自己資本比率は10%と、他の業界と比較すると驚くほど低いですが、銀行では平均的です(参照:investopedia)。ノーウッド・ファイナンシャルはFDIC(連邦預金保険公社)に従って預金額の限度を守っており、絶対に大丈夫とは言えませんが、基準に則った経営を行っています。

 

ポイント3


(出典:2020年年次報告書

キャッシュフロー計算書は財務キャッシュフローに注目です。有価証券の購入により投資キャッシュフローのマイナスが大きく、営業キャッシュフローを上回っています。その不足分を埋める為に、財務キャッシュフローでカバーしている状況です。フリーキャッシュフローがマイナスで、財務キャッシュフローでカバーするパターンは、借金がどんどん膨らむので一般的にはあまり宜しくない資金繰りです。但し、一般企業と銀行の違いは、財務キャッシュフローのプラスが借金では無く預金であるところです。銀行の資金源は預金ですが、預金は借入金とは異なり返済満期がありません。加えて、利息も借入金よりは預金の方が低いので、資金調達コストが低くなります。一見してキャッシュフローが悪くても、FDICに従って預金残高を制限している限りは、ノーウッド・ファイナンシャルが破綻する可能性は低そうです。

 

ノーウッド・ファイナンシャルは今後大きくなるか?(成長性)

ではノーウッド・ファイナンシャルの成長性を評価していきましょう。 既述の通り、今期は増収増益で好調でした。


(出典:macrotrends

上記はノーウッド・ファイナンシャルのEPSの推移ですが、最新決算(2021年2Q)では史上最高水準の利益を達成しています。EPSは増加傾向で順調そのものです。

コロナによる特需の恩恵とは言え、ノーウッド・ファイナンシャルは順調に成長していると言えます。  

 

ノーウッド・ファイナンシャルは儲かっているか?(収益性)

ノーウッド・ファイナンシャルの収益性をチェックしていきましょう。

利益がどれくらい高いのかが分かる指標、売上高純利益率は25%でした。これは業界平均より上です(参照:csi market)。

資産をどれくらい効率的に使えたかという指標、ROA(総資産利益率)=0.8%で、これは業界平均より少しだけ上です。(参照:csi market)。

ROAと似た指標の、ROE(自己資本利益率)=7%で、これも業界平均より少し上です。

上記より、ノーウッド・ファイナンシャルの収益性は業界平均より上で優れています。

 

ノーウッド・ファイナンシャルは倒産しないか?(安全性)

最後にノーウッド・ファイナンシャルの安全性をチェックしましょう。

短期的な資金繰りの安全性を示す流動比率の正確な計算はできませんでしたが、短期負債に対して現金及び現金同等物が上回っていたので、短期の支払いは問題無さそうです。

自己資本比率=純資産÷資産総額=10%と、下限の30%を下回っていますが、銀行ではこの水準が平均的です。大量な資金を必要とする銀行ではレバレッジを効かせてナンボなので、自己資本比率はかなり低めになるようです。

キャッシュフロー計算書から見る安全性ですが、既述の通り2020年度はちょっと無理がある内容でしたが、他の銀行でもよく見られるキャッシュフローで、特段ノーウッド・ファイナンシャルが問題があるわけでは無さそうです。

尚、配当狙いだと今後も配当金を出し続けられるかが心配ですが、ノーウッド・ファイナンシャルの場合はキャッシュフローに占める配当金の割合がかなり小さいです。配当金を止めてもキャッシュフローへの影響が小さい(あまり意味が無い)ので、配当金が今後無くなる心配は無用でしょう。

上記を纏めると、ノーウッド・ファイナンシャルの安全性は平均的と言えそうです。

 

ノーウッド・ファイナンシャルの総評

以下は私個人が行った銘柄評価で、特定の企業や従業員、株主を攻撃する目的はありません。又、各銘柄について絶対的に正しい評価を議論するものでも無い為、私個人の銘柄評価に対する非難や誹謗中傷、嫌がらせはお止め下さい。

さて、しーおががの銘柄評価基準に照らし合わせた、ノーウッド・ファイナンシャルの総合評価は80点です。銀行業界は賃借対照表やキャッシュフローがあまりにも他の業界と異なるので評価が難しいですが、ノーウッド・ファイナンシャルの財務体質や資金繰りは業界平均と似たり寄ったりなので、恐らく問題無いでしょう。あと、ノーウッド・ファイナンシャルの一番の魅力は成長性で、地方銀行という地味且つ成長性がそこまで期待できない業界において、コロナの前から着実に収益が伸びており、しかも株式市場があまり評価していない(株価があまり上がっていない)のは非常に魅力的なところです。高配当株でありながら、値上がり益も期待できそうな株です。

ノーウッド・ファイナンシャルに投資投資するかどうか、財務体質は注視しつつ「投資する」というのが私個人の判断です。今は株価が横ばいになっているので、投資するには良いタイミングだと思います。

以上、「地方銀行の新星!過去最高業績を叩き出したノーウッド・ファイナンシャルの銘柄分析」でした。

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