エンターテイメント関連 米国株 通信セクター

動画配信業界の新星、ロクの株価は再び上がるか!?ROKUの銘柄分析


(出典:ROKU

さて、前回に引き続きエンターテイメント関連銘柄を紹介したいと思います。

「エンターテイメント」というのは通信セクターの分類の1つで、要はテーマパークとか、ゲームセンターとか、あとは動画配信等の銘柄です。

テーマパークはコロナで大打撃でしたが、動画配信はゲーム同様、巣籠りで寧ろ需要が増えましたよね。この分類も魅力的な銘柄が見つかりそうです!

今回紹介するのはロク(NASDAQ: ROKU)です。

動画配信で最近急成長している企業みたいで、もしかしたら投資のチャンスがあるかもしれません!

その実力はどんなもんでしょうか、さっそく見てみましょう!

 

ロクの企業概要、事業内容


(出典:ORD CUTTERS

・2002年、DVRシステム(テレビ番組等を録画、再生できるシステム)で成功した起業家、Anthony Wood氏がRokuを設立
・2007年、ネットフリックスで副社長を務めたAnthony Wood氏が、ネットフリックスからロクに対して出資を呼び込む。
ロクは動画配信デバイスの事業を開始。
・2014年、中国のテレビメーカー(Hisense、TCL)と協業し、ロクTVに主軸を移す
・2017年、NASDAQ上場

最近名前が知られ始めた企業ですが、創業したのはもう20年前になります。

ロクはロクTVや動画視聴デバイス等、動画を見る為のデバイスを販売している会社に見えますが、収益の大半はプラットフォームです。ロクのアカウントに登録した顧客が、月額制のサービスに登録したり、買い物をしたりすることでロクも収入が得られます。

 

動画配信業界の外部環境(外部環境)

コロナ後で在宅機会が少なくなる可能性はあるものの、今のところは自宅で動画を視聴する環境が続いている等、動画配信業界にとって機会(緑字)が多く、外部環境は概ね良いでしょう。

 

動画配信デバイスの需要(市場)


(出典:statista

世界の動画配信デバイス市場は2021年時点で6,389百万ドル、今後は年11.32%で成長していくと予想されています。

他の業界と比較しても高い成長率です。TVは既に広く普及していますが、デバイスの普及は未だ進む余地があるので、上記成長率は現実的な水準だと思います。

 

動画配信プラットフォームの構造(業界構造)

動画配信プラットフォーム業界の構造は上記の通り、スマートテレビにその座を奪われる危険性があり、競争は激しいでしょう。

日本のホテルなんかで良く見かけるようになりましたが、スマートテレビがあればネットに接続してネットフリックスをテレビで簡単に見ることが出来ます。

代替品の脅威もあるなかで、業界のなかでどのように安定した居場所を作れるのかが最大の鍵でしょう。

 

競合の強さと市場シェア(競合)


(出典:Dataxis

上記は米国における動画配信デバイスの市場シェアですが(2020年)、1番がアマゾン、2番手がロクです。

トップ4社のシェアの差は圧倒的とまではいかず、競争が熾烈なことが予想できます。

 

経営資源の強さ(経営資源)


(出典:The Motley Fool

人的資本:3,000人近い従業員が世界13カ国で勤務
物的資本:動画プラットフォームや各種デバイスに関わる特許を750件保有
財務資本:4,000百万ドルを超える資産を保有
組織資本:カリフォルニアの本社を主体とするシンプルな組織構造

超巨大企業よりは小規模ですが、動画配信プラットフォームの専門家集団としては世界最大で、超大手を脅かす存在だと言えます。

 

適切な経営戦略(経営戦略)


(出典:tom's guide

ロクの戦略は集中戦略だと思います。

Googleやアマゾン等、競合は何れも超巨大企業で様々な事業を展開している一方、ロクは動画配信プラットフォームに全社の資源を注力させている特化企業です。

競合との競争は激しいですが、ロクの動画配信スティック(Roku Streaming Stick 4K)は画像のカラーバランスが良く、4K HDRにも完全に対応しており、コスパが良いと高評価を受けています。

手軽に安く、且つ高品質な動画視聴を提供して会員を掴むのがロクの強みです。

 

ロクの決算内容


(出典:2021年決算書

ロクの2021年決算内容を一言で表すと

「コンテンツ配信や広告収入が激増して運動量増加(増収)、運動成績はついに落第点(赤字)を大きく超えて好記録を達成(増益)。血液を生み出す力(営業キャッシュフロー)も非常に強くなって、体の大きさ(資産合計)は2倍に成長!

という感じで、2021年は最高の内容だと思います!

 

ロクの利幅は大きいか?(収益性)


(出典:macrotrends

上記はロク(青線)のROE(一番上)、ROA(真ん中)、売上高営業利益率(一番下)です。

何れも収益力を示すもので、比較している競合がアメリカ最大企業4社なのでロクがどうしても見劣りしてしまいますが、ロクもかなり収益性が高い方です。

2021年に入ってから利益率が大きく改善していますが、売上が費用を上回って黒字化に成功しています。コロナで在宅が多くなったとはいえ、突発的な需要で売上が上がったというよりは、製品の普及と会員の収益化が進んだ結果なので、売上次第ですが、今後も長期的には利益率が向上する可能性があると考えています。

上記を纏めますと、ロクの収益性は悪くないと言えます。

 

ロクは効率的にお金を回しているか?(効率性)


(出典:csi market

上記はロクの総資産回転率です。

数値が高いほど、小さい資産で効率的に売上を上げていることが分かりますが、ロクの回転率は0.73~0.92くらいでした。

メディア・TV放送業界の総資産回転率の平均は0.36~0.42(参考:csi market)なので、ロクの回転率は驚異的に高いですね。

なので、ロクも質より量、バンバン売上を上げて稼ぐタイプの企業と言えます。

上記より、ロクの効率性は非常に高いと言えます

 

ロクは今後大きくなるか?(成長性)


(出典:macrotrends

上記はロクの売上(3つのグラフの真ん中)です。

売上が順調に右肩上がりで、近年は年50~80%くらいで成長しています。


(参照:yahoo!finance

上記は動画配信スティック各社の売上高成長率の予想(2023年)です。

ロクの成長率は約29%、競合他社と比較して非常に高いです。

市場の成長率が11%なので、それを遥かに超える成長スピードです。ロクの今までの売上を見れば実現不可能な数字では無いですが、動画配信スティックはアメリカ最大企業が集う超競争業界なので、今後順調に売上が伸ばせない可能性あり、上記数字を鵜呑みにするのは危険かもしれません。

上記を纏めると、ロクの成長率は非常に高いですが、今後どうなるかは注意が必要です。

 

ロクは倒産しないか?(安全性)


(出典:macrotrends

上記はロク(青線)の流動比率(上)、DEレシオ(下)です。

何れも安全性を示す指標で、流動比率は目安である1を超えており、DEレシオも目安の1.5以下なので、ロクの安全性は高そうです。


(出典:2021年決算書

上記は既にお見せしたロクのキャッシュフロー計算書ですが、2021年度は営業キャッシュフローがプラス、投資キャッシュフローが小さなマイナス、財務キャッシュフローが大きなプラスで、良い資金繰りの内容だと思います。

上記を纏めると、ロクの安全性は高いと言えるでしょう。

 

ロクは割安か?(割安度)

ロクが割安かどうかを判断する為に、企業価値について相対評価、絶対評価(バリュエーション)を行ってみましょう。

 

株式情報

価値評価の前に、株価やPER等、ロクの株式に関する情報をチェックしましょう。こういった情報が割安度の分析に役立つことが多々あるので、少しお付き合いください。

 

株価チャート


(出典:yahoo!finance

上記はロク(赤線)と競合4社、S&P 500の株価チャート(5年間)です。

ロクのリターンは5年で216.81%、市場平均(S&P 500)や競合と比較してもかなり高いリターンです。

 

売買高


(出典:yahoo!finance

上記はロクの売買高(赤枠で囲まれた数字)です。株券が何枚売買されたのかを示しますが、売買高が高いほど人気がある株券で、良い情報も悪い情報も直ぐに株価に反映される傾向があります。

ロクの売買高はGAFAと同じくらい高く(2022年2月23日時点)、売買が非常に激しい株券であることが分かります。

 

PER(株価収益率)の推移


(出典:macrotrends

上記はロクの株価(3つの一番上)、EPS(真ん中)、PER(一番下)です。

PERを見れば株価が純利益(EPSのことです)の何倍になっているか分かります。普通は業績(EPS)に連動して株価が上下するのですが、人気が高すぎて株価が上がり過ぎているとPERの数値が大きくなりますし、逆に人気が無さすぎると業績の割に株価が上がらず、PERは小さい数値になります。

ロクの場合、黒字化する前から株価が大きく上昇しましたが、2021年3Q、4Qの業績が振るわなかったので株価が大きく下落しています。業績と株価が連動していますが、元々投資家から高い注目を受けて過熱感が高かった分、業績が少しでも落ちると株価が急激に下落しているので、リスクが高い株だと言えます。

 

株保有情報


(出典:yahoo!finance

上記はロクの株保有情報で、赤枠で囲っているのは機関投資家の株保有率です。

一般的に機関投資家の保有率が高いほど、その株式が分析し尽くされており、「とんでも無く良い企業だけど見落とされている!」という事象が少なくなります。

競合他社が5~60%くらいに対し、ロクは76%とかなり高い部類です。ロクのことは隅々まで調べ尽くしているファンドが、何時株を売ろうか虎視眈々とチャンスを狙っていると分かります。

 

ファンドの株式売買


(出典:TIPRANKS

上記はロクの株をファンドが保有している枚数(棒グラフ)、株価(折れ線グラフ)を示しています。

無名の銘柄が人気になるきっかけはファンドがその株式を購入することです。新しくファンドが株式を購入したりすると良いサイン、逆なら悪いサインと捉えられます。

ファンドは昨年株券をかなり売却していたので、それにつられて株価も大きく下落しましたが、直近では買い戻しているのが分かります。ロクの株価が底をつくのも直ぐだと予想できます。

 

ロクの相対価値評価

では、先ず手軽に割安度が評価できる相対評価を行いましょう。

 

配当利回り

ロクは無配当なので、配当利回りの評価は不可(配当は低い)です。

 

EV/EBITDA倍率


(参照:yahoo!finance

上記は動画配信スティック各社のEV/EBITDAです。

この評価尺度は、企業価値(EV)に対して、利息・税金・減価償却支払い前利益(EBITDA)がどれくらい大きいかを示す指標です。

競合4社のEV/EBITDAの中間値は21.25なので、それに対してロクのEV/EBITDAは35.88であり、ロクが割高だと判断します。

上記よりロクの理論的な企業価値を算出すると311.10B(10億)ドルになります。今日(2022年2月23日)の実際の企業価値が581.53Bなので、2倍くらい割高です。

 

ロクの絶対価値評価

上記はロクのフリーキャッシュフロー(営業ー投資キャッシュフロー)、過去5年(実績値)と今後10年間の予想です。

将来のキャッシュフローが上記になると想定して、絶対価値評価(DCF法)によるロクの理論株価は60.18ドル、2022年2月23日現在の株価は121.97ドルなので、理論株価が現在株価の半分くらいで、現在は非常に割高だと言えます。

DCF法の計算は色んな書籍があるので興味のある方は是非お調べ下さい。私のオススメ本は「コーポレートファイナンス 戦略と実践 」です。

 

結局ロクは割安か、今後株価は上がるのか?

結論、ロクの株価は現在割高な水準だと言えます。

理由は

①EV/EBITDA倍率、DCF法で求めても割高となっており、両方の計算が間違っている可能性は低い
②本来はファンダメンタルズ(企業価値等の基礎的な情報)が速攻株価に反映される筈だが、人気業界、人気銘柄でかなり過熱しているので、理論株価より高い状態にあってもおかしくない
③成長率が高いので、機関投資家のロクに対する期待値は未だ高い(のでロクの株を未だ保有していたり、買い戻しているので、株価がそこまで落ちない)

今後の株価動向ですが、株価は底を打って現在の水準に落ち着いた後、今後の業績に連動して更に下落、2023~2024年頃迄はPERが高い状態が続くものの、成長鈍化に伴ってドンドンPERが下がって徐々に割高感が無くなると予想します。

 

ロクの総評

以下は純粋に株式投資判断の為だけに私個人が独断で行った銘柄評価であり、特定の企業や従業員、株主を応援したり、逆に攻撃する意図もありません。下記に対して非難や誹謗中傷、嫌がらせは止めて下さい。

さて、しーおががの銘柄評価基準に照らし合わせた、ロクの総合評価は上記の通りで、個人的な投資判断は「売り」です。

超成長企業でこれから利益が大きくなる筈ですが、非常に人気が高い銘柄で既にかなり割高で、2022年は業績がやや悪化する予想ですし、今後の展開はかなり厳しいと考えます。

以上、「動画配信業界の新星、ロクの株価は再び上がるか!?ROKUの銘柄分析」でした。

 

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