株式投資の方法論

知らずに株式投資したら大損するかも!?S&P 500のセクターに潜む危険な株と安全な株


(出典:Gulaq)

前回、分散投資をする目安としてS&P 500のセクターを参考にすると良いと紹介させて頂きました。

分散投資でリスク対策も完璧!世界的なインデックスに学ぶ、ポートフォリオの組み方

今回はその続編です。前回の結論としては、「S&P 500の各セクターに夫々投資すると分散効果が得られる」というものですが、実はセクターの中には、かなり危険な株と、安全な株があるんです。

これを知らないで各セクターの株を持ってしまうと、ある株では「とんでもなく値下がりした、なんでだー!?」と大変なことになってしまうので、今回は危険な株、安全な株、各セクターで買う順番をご説明したいと思います。

ではさっそくいってみましょう!

 

危険な株と安全な株

S&P 500のセクターといっても、危険な株、安全な株があるということでした。これを知らないで投資をしてしまうと、私のように大怪我をしてしまいますので、下記を確り読んで下さい!

さて、危険な株とはズバリ「循環株 (Cyclical)」のことで、安全な株は「ディフェンシブ株 (Defensive)」、やや危険な株が「敏感株 (Sensitive)」です。S&P 500のセクターはだいたいこの3つに分けられます。


(出典:MorningStar

モーニングスターの分け方だと、素材、一般消費財、金融、不動産セクターが循環株ですね。生活必需品、ヘルスケア、公益セクターがディフェンシブ株になります。通信サービス、エネルギー、産業、ハイテクセクターが敏感株とされています。

 

循環株

初めは循環株です。素材セクターや一般消費財セクターがこれに分類されます。

結論から申し上げると、ズバリ循環株が一番危ない株で、買うのは最後に回した方が良いです。

製鉄等の素材や自動車等の一般消費財は、その業績(=売上)に季節性があって良いとき悪いときが順々にくるので「循環」株と呼ばれます。

循環株は、その業績のサイクルに株価が連動するのです。具体例でブラジルの鉄鉱石会社、ヴァ―レを見てみましょう。


(出典:Yahoo!ファイナンス


(出典:Market Insider

上記の上がValeの株価チャート、下が鉄鉱石の価格です。鉄鉱石価格が上がればValeの株価が上がる、鉄鉱石が下がれば株価が下がる傾向が明確に見て取れます。

循環株は「コモディティ市場の価格で株価が決まる」と言っても過言ではありません。これは素材セクターに限らず、企業が作る商品の販売価格が市場で決まってしまう性質を持つ業界は全て同じで、株価は「市場価格」に連動するもの、と覚えて頂いて問題無いと思います。

循環株を持つと大変です、しょっちゅう株価が上がったり下がったりしますし、業績は会社の経営が良い悪いは全く関係無く(と断言しても問題無いくらい)、外部環境で株価が決まってしまうのです。

伝説のファンドマネージャー、ピーター・リンチ氏も「循環株は難しい」と断言しています(参照:株の法則)。なので私も断言します、株を始めたばかりの時は循環株は買わない方が良いです。

 

初心者が循環株で犯しやすいミス

初心者が特に循環株に気を付けないといけないのは何故でしょうか?

それは、普通は株価や業績が上向きの株を買ってしまいがちですが、循環株はそのタイミングで投資するのが最悪、あとに待っているのは株価がドーンと下落することだからです。

上記は私がヴァ―レを購入、売却したタイミングです。

私は当時ヴァ―レの業績を見て「おお、業績も上り調子だし、株価も上昇トレンドじゃん!」と喜んで買いました。普通の成長株では正しいアプローチなんですが、循環株はそれだと遅すぎるんですね。循環株は株価が波を打つように上下するんですが、私は見事波が一番上がっていたピークで買ってしまい、その後中国の粗鉄減産の懸念による鉄鉱石価格の急落に終わりが見えなかったので、含み損で売却してしまいました。

なので、初心者の方は投資する株が循環株で無いかどうか、投資する前に確り確認することをおススメします。

 

ディフェンシブ株

ディフェンシブ株に属するのは生活必需品やヘルスケア等、どのような状況でも需要が絶対に無くならない株です。「ディフェンシブ株は社会インフラの株」と覚えて差し支えないでしょう。

ディフェンシブ株は安全性が高いです、初心者は先ずディフェンシブ株を買うことです。

食品や飲料、医薬品、電気や水道等は生活の必需品です、無くなると生死に関わります。これらの企業は、コロナのような経済壊滅の危機でも、必ず需要があるので、急な暴落にも耐性があります(コカ・コーラ等の例外もありますが)。


(出典:Google Finance

上記はアメリカの電力最大手、ネクステラエナジーの株価です。他の株に比べると株価がドーンと伸びる爆発力に欠けますが、上記の通り安定性はピカイチです。ゆっくりでも確実に株価が伸びていく(良い企業に限りの話しですが)ので初心者でも安心して投資できますし、長期投資にもピッタリです。

S&P 500の各セクターを1銘柄ずつ買っていくなら、先ず最初はディフェンシブ株を買いましょう(私もミスって循環株を先に買ってとても後悔しており、今はディフェンシブ株を急いで買っています)。

ディフェンシブ株の中でも特に安定性が高い公益株(電力会社や水等)は、株価があまり変動しない特性を活かして、高配当や増配株を狙うのも手です。

 

敏感株

最後が通信や工業・産業等の敏感株です。

「敏感株=循環株」と説明しているケースが多々見受けられますが、そう理解して頂いて問題ないと思います。ただ、敏感株に属するものは、「鉄鉱石価格」や「住宅価格」のように、相場や季節で販売する商品の売れ行きや会社の業績が決まってしまう特性がそこまで強くないです。それよりは景気に左右されて株価が変動するので、「景気敏感株」という名前なのかもしれません。


(出典:abc NEWS

敏感株で分かりやすい例が工業・産業セクターの株ですね。ボーイング等のBtoBビジネスは、顧客である企業が繁盛して、初めてその顧客が「お金が余っているなあ」と考えて設備投資等を検討して、やっとボーイング等のBtoBビジネスから製品を買うわけです。景気が良くなってやっとビジネスが上向いてくる、景気が悪いと本当に苦しいのがBtoBビジネスの特徴です。

循環株ほどではないですが、敏感株も株価変動が大きい方ですので、投資にはある程度注意が必要です。

 

まとめ

今回は各セクターには危険な株と安全な株があることを説明しました。

上記の分類にガチガチに拘る必要はありません、調べても「〇〇という銘柄が循環株かどうか分からない!」ということはあると思います。証券会社等のデータベースでも、いちいち各銘柄をカテゴリー分けしていないことがあるでしょう。

重要なのは相場や季節で完全に業績が決まってしまう銘柄があるということ、そしてそれら循環株は取り扱いが難しくて価格変動も大きくリスキー、ということです。

循環株を先に買ってしまった、私のちょっとした失敗談から皆様に強くお伝えしたいのは、「投資しようとしている株の株価がどういった要素で変動するか」と、投資する前に考えてみることが、大きなリスクを避ける方法だということです。

最近よく思うことは、株式投資とは「如何にして大きく儲けるか」では無く、「如何にして潜在的なリスクを可能な限り多くあぶり出し、リスクを最小化して大損を避けるか」であるということです。特に大事な自己資金を投じている個人投資家こそ、リスク回避が非常に大事だと思っています。今回の「循環株」というカテゴリーの知識も、リスクを避けるヒントになると思っています。

以上、「知らずに株式投資したら大損するかも!?S&P 500のセクターに潜む危険な株と安全な株」でした。

各セクター(各業界)毎に投資したい個別銘柄を探す方法は、下記をご参照下さい。

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