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健康ブームで株価が爆発するかも!?スプラウツ・ファーマーズ・マーケットの決算分析


(出典:Supermarket News

先日、スーパーマーケットのおススメ銘柄の中で、スプラウツ・ファーマーズ・マーケット(NASDAQ: SFM)を紹介させて頂きました。

巣籠り需要で絶好調!?食品小売り(米国株)のおススメ銘柄

今回はスプラウツ・ファーマーズ・マーケットが投資に値するかどうか、詳しく調べてみたので、その結果を皆さんにも共有したいと思います。「知らない企業だけど投資しても良いか知りたい」という方は是非下記を参考にして下さい。

ではさっそくいってみましょう!

 

スプラウツ・ファーマーズの企業概要、事業内容(単純事業)

スプラウツ・ファーマーズ・マーケットはアリゾナ州に本社を構える、スーパーマーケットをカリフォルニアを中心に展開している企業です。

最初のスーパーマーケットをオープンしたのが2002年、ナスダックに上場したのが2013年と、比較的新しい企業です。

行っている事業はスーパーマーケットだけなので、投資家にとって事業複雑化、多角化によるリスクが少ない銘柄だと言えます。

 

スーパーマーケットの市場規模(社会需要)


(出典:statista)

上記はアメリカにおけるスーパーマーケットの売上推移です。綺麗な上昇トレンドを描いています。人口増加と物価指数の上昇具合と一致しているでしょう。日本だとこうはなりませんね。

今後ですが、コロナの影響を受けて、家で食事をする習慣が普通になったように感じるので、スーパーマーケットの需要増加は今後も続くと予想します。アメリカの外食も高いですからね、コロナで経済的なダメージがあれば尚更、スーパーマーケットで買って節約するという行動は自然ですし、今後続いてもおかしくないと思います。

上記より、スーパーマーケットの需要は今後も伸びると考えられます。

 

スーパーマーケットの業界構造(競争要因)

スーパーマーケット業界について5フォース分析をしてみましょう。

先ず直接の競合は他のスーパーマーケットです。無数のスーパーマーケットがありますが、カリフォルニアで店舗数が多いのはAlbertsons、Costco、Food 4 Less、Safeway、Save Mart Supermarket、Smart &Final、Stater Bros、Vonsです(参照:SupermarketPage)。カリフォルニア広しとはいえ、競合の数が多く競争は激しいです。

次は顧客との力関係です。日本なら「家から一番近いスーパー」が圧倒的に強いのですが、アメリカは車社会です。一番近くじゃなくて、少し遠いスーパーでも問題無いので、よほどド田舎で近くにスーパーが一つしかないというわけで無ければ、幾つかのスーパーが選択肢として比較されるので、安いスーパーに顧客が流れるということも多く、顧客の交渉力は強いと言えるでしょう。

仕入先との力関係はどうでしょうか。スプラウツ・ファーマーズ・マーケットに限っての話しですが、KeHEというオーガニック食材卸しに大きく依存しています。オーガニック食材、それも地域が限定されると、取引できる卸しが必然的に限定されます。KeHEとは持ちつ持たれつの関係だとは思いますが、仕入先との交渉力はそこまで強く無さそうです。

代替商品の脅威について、一番の脅威はアマゾン等の新鮮食材デリバリーですね。日本で言うコープみたいな食材宅配はアメリカにもあるそうです。あとはテイクアウトやウーバー等のデリバリーですね。スーパーに関して、代替案は複数あります。

新規参入者について、スーパーマーケット業界で新参はAhold Delhaize(2016年創業)くらいで、昔からスーパーマーケットの事業を行っている企業が多いです。スーパーマーケットの数も近年は増えておらず、新規参入は少ないと言えるでしょう。

上記を纏めると、スーパーマーケット業界の競争は激しいと言えるでしょう。  

 

スプラウツ・ファーマーズは顧客を独占しているか(独占力)

スプラウツ・ファーマーズ・マーケットは社名から予想できるように、オーガニックや天然食材にこだわるスーパーマーケットです。グルテンフリー、非遺伝子組み換え等、体に優しい健康食材を見つけることが出来ます。

オーガニック食材なので高額だという印象がありますが、スプラウツ・ファーマーズ・マーケットはスケールの大きさ、購買力を駆使して、競争力のある価格で食材を仕入れており、他のスーパーマーケットと同じ、物によっては下回る価格でオーガニック食材を提供しています。

とは言え、レジに買い物かごを置いた時の価格はどうしてもスプラウツ・ファーマーズ・マーケットの方が上になってしまうかもしれません。そうなると、カリフォルニアの方々のお財布事情が気になるところです。カリフォルニアは世帯収入が全米6位で(参照:World Population Review)、アメリカの中では裕福な方です。

更に注目すべきはカリフォルニア市民の健康意識の高さです。サンフランシスコは最も健康な市ランキング1位に選ばれており(参照:Hospital Review)、健康食品を食べている家庭が多いということです。

スプラウツ・ファーマーズ・マーケットは後発のスーパーマーケットですが、ある程度お金に余裕があり、且つ健康意識が高い顧客層にターゲットを狙い澄まして競合からシェアを勝ち取って急速な成長を遂げてきました。新鮮且つオーガニックな食材を豊富に取りそろえるスーパーマーケットチェーンは他に無く、あくまで予想になりますが、健康意識が高い顧客のハートを鷲掴みにして離さない、顧客独占力がスプラウツ・ファーマーズ・マーケットにはあると考えます。  

 

スプラウツ・ファーマーズに似た事業を他社が始めるか(参入障壁)

一般論としてスーパーマーケットは、土地や店舗設備、食材調達の為の資金、従業員の確保、一部食品の製造設備等が必要なので、ITや通販、広告や不動産に比べて参入障壁が高いです。

オーガニック、新鮮食材の難しさは効率性です。オーガニック食材はそもそも生産効率が悪いので、どうしても高額になってしまいます。又、新鮮な食材を届けるには、流通を最適化して農家からいち早くスーパーの棚に並べる必要があります。食材の保管期間が短いので、食材の廃棄を少なくする為に正確な仕入れ数量管理も求められます。

上記の障害を乗り越え、オーガニック、新鮮食材に拘り続けたのがスプラウツ・ファーマーズ・マーケットです。高額になりがちで、取り扱いも面倒なオーガニック、新鮮食材で同社に勝つのは簡単ではありません。

上記を纏めると、スプラウツ・ファーマーズ・マーケットの参入障壁はある程度高いと言えそうです。  

 

スプラウツ・ファーマーズの株価と業績に不一致があるか(株価)


(出典:Macrotrends

上記のグラフは、一番上から株価、EPS(一株当たり利益。これを業績と考えて頂いて問題無いです)、PER(株価収益率。これが高ければ割高、低ければ割安と分かる指標)の順に並んでいます。

IPO(新規株公開)の後に株価は下がり続け、今日は22.44ドルで落ち着いています。近年の業績の伸びが全く株価に反映されておらず、現時点でスプラウツ・ファーマーズ・マーケットは非常にお買い得の状態であると言えます。

 

スプラウツ・ファーマーズ・マーケットは割安か(割安度)


(参照:Yahoo!ファイナンス

上記はスプラウツ・ファーマーズ・マーケットの各株価指標です。これらをチェックして割安度を評価します。

PER(株価収益率)について、S&P 500という選抜された米国大企業の業界平均がPER=20.29なので(参照:gurufocus)、スプラウツ・ファーマーズ・マーケットのPERの方が平均より低い、割安と言えます。

次にPBR(株価純資産倍率)について、業界平均はPBR=2.96で、スプラウツ・ファーマーズ・マーケットのPBRと殆ど同じ、平均並みと言えます。

従って、スプラウツ・ファーマーズ・マーケットは業界内で割安な方だと言えます。  

 

スプラウツ・ファーマーズは配当を出しているか(配当)

スプラウツ・ファーマーズ・マーケットは無配当で、今後も配当を出す予定は無さそうです。

無配当=お金が無いというわけでは無いので、ちゃんと収益が出ているかは財務諸表を見て判断しましょう。

 

スプラウツ・ファーマーズ・マーケットの決算内容

スプラウツ・ファーマーズ・マーケットの決算内容(2021年第2四半期)を一言で表すと、「コロナに関連する店舗閉鎖により運動成績(純利益)が前期より悪くなったものの、骨や筋肉(資本金)が太くなって体(資産総額)がデカくなり、確り成長しているという感じです。

下記(3つのポイントの後)に財務諸表があるので、詳細を確認されたい方はそちらをご覧ください。

 

ポイント1

先ず注目すべきは損益計算書(Consolidated statements of income)の営業利益(Income from operation)です。前期と比較して減益となっていますが、新店舗のオープンによる売上のプラスがあったものの、コロナにより売却した店舗があり、最終的には減収減益となっています。稼ぐ力が下がったというよりは、コロナの影響も踏まえて店舗展開を修正した結果であり、あまり悲観的になることは無さそうです。  

 

ポイント2

次に賃借対照表(Consolidated balances sheets)の純資産(Total Shareholders' equity)をご覧ください。資産総額(Total assets)は前期比で僅かに増えており、特に純資産、利益余剰金(Retained earnings)が大きく増加しています。利益が蓄えられ、僅かですが企業スケールが大きくなっており良い傾向です。  

ポイント3

キャッシュフロー計算書(Consolidated statements of Cash Flows)は財務キャッシュフロー(Cash flows used in financing activities)をご覧ください。ほとんど全てが自己株買い(Repurchase of common stock)です。スプラウツ・ファーマーズ・マーケットの役員承認を得て、今期に自己株買いを実施しています。スプラウツ・ファーマーズ・マーケットは株価が冴えませんし配当金も行っていないので、せめてもの投資家への貢献でしょう。  

 

財務諸表


(出典:2021年第2四半期報告書)  

 

スプラウツ・ファーマーズ・マーケットは今後大きくなるか?(成長性)

スプラウツ・ファーマーズ・マーケットの成長性を評価していきましょう。

最新決算の損益計算書より、営業利益は前期比減の8,365万ドル、EPSは0.52ドルの減収減益となりました。これだけ見るとかなり業績が悪化したように見えますが、2020年の業績が過去最高だったからで、今期のEPSも歴史的な記録になっています。


(出典:Reuters

上記はスプラウツ・ファーマーズ・マーケットの業績予想です。2021年度は減収減益の予想となっていますが、1Q2Qの結果が予想を上回っているので、2021年のEPSは上記を超えてくるかもしれません。

スプラウツ・ファーマーズ・マーケットは8月にオーロラ(コロラド州)に新しい配達センターをオープンしました。これはコロラドでのサプライチェーンの強化を狙ったものですが、コロラドに限らず、他の地域も含めて継続的にサプライチェーンを強化していく戦略だということです。コロラドに新鮮な食材を届けられるようになり、既存店舗での顧客満足度向上、競合との更なる差別化が期待できます。

上記を纏めると、今期は一旦停滞という内容ですが、今後の成長に向けて確実に準備を進めていると言えるでしょう。

 

スプラウツ・ファーマーズ・マーケットは儲かっているか?(収益性)

スプラウツ・ファーマーズ・マーケットの収益性をチェックしていきましょう。

先ず売上高純利益率を計算してみましょう。損益計算書より、2021年2Qの売上高純利益=4%です。業界平均(教育サービス)の利益率=1%(参照:csi market)と比較すると、スプラウツ・ファーマーズ・マーケットの方が利益率が上です。

次にスプラウツ・ファーマーズ・マーケットのROA(総資産利益率)をチェックすると、純利益÷総資産=9%でした。業界平均は3%(参照:csi market)だったので、ROAも平均より上です。

スプラウツ・ファーマーズ・マーケットのROE(自己資本利益率)=純利益÷純資産=28%ですが、業界平均は19%なので、これも平均より上です。

上記よりスプラウツ・ファーマーズ・マーケットの収益性は業界平均より高いと言えるでしょう。  

 

スプラウツ・ファーマーズ・マーケットは倒産しないか?(安全性)

最後にスプラウツ・ファーマーズ・マーケットの安全性をチェックしましょう。

賃借対照表より、短期的な資金繰りの安全性を示す流動比率=流動資産÷流動負債=114%で、100%を上回っています。仕入れが多い、つまり買掛金が多い小売業にしてはやや低い値だとは思いますが、最低レベルよりは上回っており問題ありません。

自己資本比率=純資産÷資産総額=32%と、下限の30%を上回っており、一先ず大丈夫かなというところです。

次にキャッシュフロー計算書から見る安全性ですが、今期は営業キャッシュフローが大きなプラス、投資キャッシュフローが小さなマイナス、財務キャッシュフローも小さなマイナスで、現金残高が増えているので、盤石な資金繰りと言えます。

因みに、営業キャッシュフローが前期より大幅に減っていますが、これは本業で稼ぐ力が弱くなったわけではありません。在庫の増加や未払金の減少(つまり未払金を支払った)の為です。期首の営業キャッシュフローが純利益の2倍以上になっているので、今期の営業キャッシュフローは何時も通り(実力通り)の数字で、期首の営業キャッシュフローが異常だったと言えます。

上記を纏めると、スプラウツ・ファーマーズ・マーケットの安全性は高いと言えます。  

 

スプラウツ・ファーマーズ・マーケットの総評

以下は私個人が行った銘柄評価で、特定の企業や従業員、株主を攻撃する目的はありません。又、各銘柄について絶対的に正しい評価を議論するものでも無い為、私個人の銘柄評価に対する非難や誹謗中傷、嫌がらせはお止め下さい。

さて、しーおががの銘柄評価基準に照らし合わせた、スプラウツ・ファーマーズ・マーケットの総合評価は79点です。今期の業績は落ちていますが、長期的には右肩上がりで成長しており、健康志向の顧客向けに確実にシェアを勝ち取っている印象があります。戦略的に投資を行っており、将来的な業績向上が期待できそうです。

スプラウツ・ファーマーズ・マーケットに投資すべきかどうか、株価が冴えない今こそ「投資すべき」というのが私個人の判断です。

以上、「健康ブームで株価が爆発するかも!?スプラウツ・ファーマーズ・マーケットの決算分析」でした。

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